私は、空を見るたびに身体が震えるような、生理的な感動を覚えます。
それは、夕日の赤さであっても、真昼の青さであっても、曇天のくすんだ灰色であっても同じです。
空は、世界が常に変化し、常に新しい色と光を生きていることを、否応なく私に突きつけてきます。
空は、もっとも身近でありながら、もっとも捉えられない対象です。
光が混ざり合い、毎瞬ちがう色を生み続ける“空の生成”そのものを追うことで、
世界はつねに新しく、既視感のなかにも未視の美があることを示したい。
私は、風景を描く行為を通して、この“絶えず揺さぶられつづける感覚”を、絵画として留めたいと思っています。
「この世...
私は、空を見るたびに身体が震えるような、生理的な感動を覚えます。
それは、夕日の赤さであっても、真昼の青さであっても、曇天のくすんだ灰色であっても同じです。
空は、世界が常に変化し、常に新しい色と光を生きていることを、否応なく私に突きつけてきます。
空は、もっとも身近でありながら、もっとも捉えられない対象です。
光が混ざり合い、毎瞬ちがう色を生み続ける“空の生成”そのものを追うことで、
世界はつねに新しく、既視感のなかにも未視の美があることを示したい。
私は、風景を描く行為を通して、この“絶えず揺さぶられつづける感覚”を、絵画として留めたいと思っています。
「この世界は、美しさが尽きることなく生成し続けている」という感覚そのものを、作品の中で証言していきたい。
だから私は誰も見たことのない空を描き、何気ない風景に宿る、終わらない魅力の気配を、丁寧に描き写していきます。